現況調査とは
現況調査の目的は、競売の対象となる不動産の鑑定です。
物件の状況を調査することで、競売の基準となる評価額を算定します。
そして、その結果が公開することで、競売で落札する業者や個人に物件の情報を提供するのです。
現況調査では、裁判所が任命する執行官と一緒に不動産鑑定士が自宅を訪問します。
不動産鑑定士は評価額を算出するために、実際に家の外観や室内を見て建物の劣化状況などを確認します。
記録のために室内の写真も撮影されます。
また、居住者への簡単なヒアリングも行われます。
ヒアリングの内容は「誰が住んでいるか」「壊れている箇所はないか?」など簡単なものです。
現況調査後は、不動産鑑定士が基準となる価格を算定します。
そして、その結果は資料にまとめられ裁判所やインターネットに公開されます。
この時、当日撮影された写真なども一緒に公開されるため、外観や室内がインターネット上に掲載されてしまいます。
そのため、近所の方などに見られてしまい、自宅が競売になったことが知られてしまいます。
また、室内の写真も掲載されるためプライバシーの問題も出てきます。
裁判所から送付されてきた現況調査の通知には、訪問日が記載されています。
しかし、仕事などでどうしても立会ができない場合もあると思いますが、もし立ち合いをしないとどうなるのでしょうか。
結論から言うと、この立ち会い協力は努力義務であり、必ず立ち会いをしなければならないわけではありません。
また、立ち会わなくても特に罰則はありません。
しかし、立ち会いに協力しないと勝手に家に入られるデメリットもあるので、可能な限り当日立ち会うことをお勧めします。